10月24日、一般社団法人セーファーインターネット協会(以下、SIA)は、国連の人権専門家であるマオド・ド・ブーア=ブキッキオ氏から、インターネット上の児童ポルノに関してSIAが行っている削除要請活動等について、ヒアリングを受けました。ブキッキオ氏は国連人権理事会から2014年5月に「児童の売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者に任命され、各国の児童ポルノの製造・販売、児童売買・性的搾取の状況等について調査を行い、人権理事会に対して勧告を行ってきています。今回、10月19日から26日まで日本を視察し、関係省庁、司法機関、捜査機関、市民団体、NGO、事業者団体等に対して、ヒアリングを実施しており、SIAに対するヒアリングもこの一環として行われたものです。
ヒアリングでは、先日公表した活動報告レポートに基づいて、SIAで実施している違法・有害情報に対する削除要請活動(セーフライン事業)について説明を行いました。児童ポルノに対しては、今年7月末現在で1,237件の削除要請を行い、約95%が削除に結び付いていること、特に海外サイトに掲載された児童ポルノが多い中、海外サイトにおいても96%と高い削除率を実現していることを説明し、今後の課題や表現の自由とのバランスが重要である点などについて意見交換しました。
ヒアリングを終えたブキッキオ氏は、10月26日に日本記者クラブで会見を行っています。