〜偽情報・誤情報の流通防止や利用者のリテラシー向上、人材育成など、総合的な偽情報・誤情報対策を実施〜
一般社団法人セーファーインターネット協会(会長:中山 明 以下、SIA)は、本年10月1日に偽情報・誤情報対策を行うファクトチェック機関「日本ファクトチェックセンター」(英語表記:Japan Fact-check Center 略称:JFC)を設立することをお知らせいたします。
近年、国内外においてインターネット上での偽情報・誤情報の流通が深刻化しており、昨今の新型コロナウイルス感染症に関しても偽情報・誤情報が流通し課題として顕在化しました。
SIAではこのような状況を受け、2020年6月に偽情報対策の産学官民連携した取り組み「Disinformation対策フォーラム」を設立し有識者による議論を進めた他、2021年7月に「ワクチンデマ対策シンポジウム」を開催するなど、偽情報・誤情報対策に取り組んでまいりました。
この度、SIAでは「Disinformation対策フォーラム」の報告書を受け、「情報空間の健全性向上」、「人材の育成」、「情報リテラシーの向上」を柱とした、偽情報・誤情報対策を総合的に実施いたします。その一環として、Google の慈善事業部門である Google .orgと、ヤフー株式会社の支援を受け、偽情報・誤情報対策を実施するファクトチェック機関「日本ファクトチェックセンター」を2022年10月1日に設立いたします。本センターでは、主に「情報空間の健全性向上」について取り組み、インターネットに流通する偽情報・誤情報についてファクトチェックを実施しチェック結果や参考情報などの情報を発信します。ファクトチェック情報の発信につきましては、「Yahoo!ニュース」をはじめとした情報プラットフォームへの配信に向け、準備を進めてまいります。なお、本センターは、各国のファクトチェック団体の連合組織「国際ファクトチェックネットワーク(International Fact-Checking Network、「IFCN」)」の認証を目指します。
また、「人材の育成」、「情報リテラシーの向上」については、実践を通じたファクトチェッカーの育成や、活動において得た知見を活かした啓発活動を実施する等して、幅広い偽情報・誤情報対策を推進いたします。
この度の発表に関し、グーグル 合同会社 河本 雄 様、ヤフー株式会社 片岡 裕 様 よりコメントを頂いております。
グーグル合同会社 上級執行役員 河本 雄 様のコメント
偽情報、誤情報問題解決のためには、政府、企業、インターネット ユーザー、そしてテクノロジー企業が一丸となって協力することが重要です。今回、 .org の SIAへの支援を通じて、JFCの設立に貢献できたことを嬉しく思います。
ヤフー株式会社 常務執行役員 メディアグループ長 片岡 裕 様のコメント
インターネットの発展に伴って情報の流通経路が多様化する中、不確かな情報や意図的に作られた偽情報が広く流通することは、私たちの生活に大きな影響を及ぼす身近な課題となっています。こうした偽情報・誤情報への対策は急務であり、ユーザーの健全な情報摂取環境を維持・向上させるためには、情報の検証や発信が欠かせません。日本ファクトチェックセンターの活動が、私たちが日常的に触れている情報の信頼性を向上させ、偽情報・誤情報の流布への抑止力となるよう、ヤフーは活動を支援し、ファクトチェック情報の発信において強く連携してまいります。
SIAは、言論・表現の自由に十分に配慮しつつ、関係者と柔軟に連携しながら引き続き質の高い言論空間の発展に貢献してまいります。
日本ファクトチェックセンターについて
■名称
日本ファクトチェックセンター(略称:JFC)
■英語表記
Japan Fact-check Center
■監査委員長
宍戸 常寿 東京大学大学院 法学政治学研究科 教授
■運営委員長
曽我部 真裕 京都大学大学院 法学研究科 教授
■編集長
古田 大輔 ジャーナリスト/メディアコラボ代表
■支援
Google .org
ヤフー株式会社
■体制イメージ
その他の詳細につきましては下記サイトをご覧ください
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SIA、「日本ファクトチェックセンター」を設立(PDF, 257KB)
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